元旅行ガイドブック出版社勤務の旅オタクのあつしです、どうも!
今記事ではぼくが実際に読んだ旅の本で、旅好きな人・多様な文化や宗教・少数民族に興味がある人におすすめできる旅の本をまとめ形式で紹介します!
他にもこういった記事はネット上にたくさんあるので、ぼく個人の好みを重視し選定しました。今後も旅の良本があれば随時更新していこうと考えています。
旅の本といっても紀行文(旅行記)・写真集など、すべての旅関連の本です!
※過去に読んだ良本も紹介するので写真がないこともあります
※購入した本と図書館で借りた本があります
旅オタクが旅好きな人におすすめする旅の本まとめ
カブールの本屋 アフガニスタンにある家族の物語
昨日読んだ「カブールの本屋 アフガニスタンにある家族の物語」(The Book seller Kabul) がめっちゃいい!
こらからイスラム圏を旅する人、興味ある人、イスラム社会の勉強にもなる。
何よりおもしろいし、衝撃を受ける! pic.twitter.com/JESXE1zENk— あつし2 (@jamesiete) July 4, 2017
ノルウェーのジャーナリストが実際にアフガニスタンの首都カブールにある書店を営む家族の家に住み込んで経験した、現地の人々の暮らしが鮮明に書かれている。
男尊女卑、日本人の私たちからすると衝撃を受ける現実がある。自分の知らない世界を知ろう。
写真で見るアジアの少数民族 (全5巻)
全5巻を一人で書いた森田勇造さんの大作!写真と文章が素晴らしい!
- 東アジア編
- 東南アジア編
- 南アジア編
- 中央アジア編
- 西アジア編
全巻おすすめなのですが、特に南アジア編と中央アジア編がぼくは好きでした。
写真集+旅行記(取材記)で2000年以前に、インド北東部の少数民族を取材、イランのトルクメンたちと過ごしたりしている。
ここ最近で読んだ本で一番すげえと思いました。これは名著です。
私がなぜ旅行作家になったのか
同じく森田勇造さんの本。
彼の名前は森田勇造。日本人にして初めて、陸路による世界一周をやり遂げた男である。
彼は、自分の足で世界中を踏査し、その国々の民族と生活を共にした。自分で世界を見て、聞き、接し、感じたことで「日本人」、「日本」とは何なのかが初めてわかった。どんなに素晴らしい文明社会でも、その社会を知らなければ、今後の発展は望めない。日本人も、「日本」を知らなければ、日本のより良い後継者を育てることはできないのだ。
「俺がやらなきゃ、誰がやる!」
――これは、日本の青少年教育を支えた、ある一人の男の知られざるはじまりの物語。
世界の少数民族 Invisible People
日本版は2019年10月に発行されたナショナルジオグラフィック社がの本気の一冊!
“遊牧生活を続けるラバーリー”“銀で飾るミャオ”“マンガライの華麗な戦争儀式”など、写真家と作家が、二人三脚で世界の少数民族を訪ねた記録。グローバリズムの波に抗い、独自の文化を保つ民族や、外の世界との接触を最小限にとどめている民族など、いずれは消えてしまうかもしれない文化を一冊に保存した。
世界の少数民族 Invisibke Peopleのコンテンツ
記録としての写真集としてのクオリティーがものすごく高い!文章などもそこそこあります。写真を見て読んで楽しめる一冊ですね。
雲南のトゥロンをははじめて知りました。またAP州を訪れたときはニシ族の村も探しておけばと思った。
世界の秘境40 神秘への旅、未知への旅 。
2013年発行の西遊旅行さんの40周年の記念本です。
インドやチベット文化圏、シルクロード、およびヒマラヤを中心とした山岳地域への旅の企画・販売を目的とし、1973年に設立。秘境、特殊地域の取扱いのパイオニアであり、数々の数々の新しいデスティネーションを切り開いてきた同社が、設立40周年を記念し、選りすぐりの秘境40選をまとめてきたのが本書である。
ぼく自身パキスタンは大好きな国で2回に分けて計2カ月半ほどは旅行しました。情報の少ないパキスタンにおいて検索すれば出てくるのがこの西遊旅行さんのHPです。秘境にものすごく強いです。
この「世界の秘境40」は、その辺の絶景〇選や秘境〇選といった類のものではなく、ガチです。選定のセンスがあり、またアクセスが容易ではないので秘境といえる。
地球を愛する、すべての旅人へ―。
撮り・旅!地球を撮り歩く旅人たち
旅と写真に魅せられて。
この世界は、僕たちの想像をはるかに超える、驚きと感動、そして微笑みに満ちている。その一つひとつにレンズを向け、シャッターを切り、写真に、心に、焼きつけていこう。写真は旅を、もっと豊かで、もっと確かな、何かに変えていく力を持っているはずだ。
旅と写真に魅せられた旅人たちが目にした世界の姿を、渾身の写真と言葉で届ける一冊。
あの旅人のバイブル地球の歩き方から出た「カメラを持って旅すれば旅がもっと豊かになるよ!」といったことを写真家の人々の写真と文章でつづられた良本。
地球の歩き方はガイドブックの印象も強いが実はこういった本はおもしろい!第2弾が出てほしいとひっそり思っている。
写真家の山本高樹さん、三井昌志さん、竹沢うるまさん、松尾純さんたち含め15人の写真家の「撮り・旅!」を紹介している。
失われた旅を求めて
1980〜90年代、
バックパッカーが自由に旅できた時代。
それから世界は何を失い、どう変わってしまったのか。
蔵前仁一が撮影した失われた世界へ旅する。1980年代から90年代は、多くのバックパッカーが世界を旅した時代でした。あれから30〜40年の時間が過ぎ去り、世界は大きく変わってしまいました。当時、旅した旅行者たちが見た風景も変わってしまったことでしょう。中国のように経済発展してすっかり様変わりしてしまったところもあれば、シリアやイエメンのように戦乱で失われてしまったところもある。僕らの世界は何を失い、現在の姿になっているのか、わずか30〜40年で世界はどう変わってしまったのか。失われた世界を旅行者としてもう一度旅してみたい。
旅行人の蔵前仁一さんによる1980~90年代の旅行の記録。
ちょうどコロナ禍のタイミングで発売。旅行に行けない今、過去の、自分が生まれる前の国々の表情、また変化を見て知ることができるとても貴重な一冊。
わけいっても、わけいっても、インド
こちらも蔵前仁一さんの本。
有名な観光地でない地域を情報収取しながら旅する様子が読んでいて楽しい。旅気分を味わえる。
インドの奥地に住む先住民の美しいアートを求めて
ずんずんずんずん旅する蔵前仁一のインド奥地紀行
本書は、蔵前仁一ひさびさのインド紀行です。古層文化を今に残す、インド先住民(アディヴァシー)のアートをたずねて、インドの奥地へわけいりました。そこで見た壁画、金属工芸、泥壁の家、そして出会った人々。これまで日本ではほとんど紹介されてこなかったインド奥地の様子を、たくさんのカラーページで蔵前仁一がご紹介します。
自転車五大陸走破 喜望峰への13万キロ
カナダのキャンプ地では熊に訪問され、アンデス越えで高山病に倒れ、パキスタン、インドの暑さに苦しみ、ワルシャワで愛車を盗まれ―自転車世界一周の旅は出会いの喜びとともに悪戦苦闘の連続でもあった。しかし、喜望峰に立つという夢は燃え続け、ザイールのジャングル脱出行、マラリアの高熱との闘いに耐えさせた。遂にアフリカ最南端に達したとき、私は亡き友に呼びかけた、〈俺はやったよ〉。六年半、世界を駆け抜けた青春の記録。
旅の舞台は1987~1993年、自転車で五大陸13万キロを駆け抜けた井上洋平さんの自転車旅行記。驚くべきことに出発したのは著者が22歳になる2日前。
過去、ぼくは自転車旅行をしたことがあるのでワクワクしながら読み進めていきました。とても読みやすいです。
渋イケメンの旅
バイクでインドを巡ること10年
走った距離は10キロ遊牧民、チャイ屋、大道芸人、リキシャ引き、そしてロヒンギャたち。
働く男が素敵すぎる理由を探し求めた写真家の、クレイジーな旅の日々。「日経ナショナルグラフィック写真賞2018 グランプリ」を受賞した三井昌志がはじめて綴る、インドのこと、渋イケメンのこと、そして自身のこと。
ぼくの大好きな写真家三井昌志さんの写真集です。
美しく力強い写真が持ち味で、一般的な観光旅行では見ることができない光景を撮らえている。また、それらの写真とストーリーで綴られている。
ぼくはこちらの本の出版記念写真展にも行きました。
日本の異国: 在日外国人の知られざる日常
Twitterをフォローしている室橋さん(@muro_asia)の本。
2017年末で250万人を超えたという海外からの日本移住者。留学生や観光客などの中期滞在者を含めれば、その数は何倍にもなる。今や、都心を中心に街を歩けば視界に必ず外国人の姿が入るようになったが、彼らの暮らしの実態はどのようなものかはあまり知られていない。私たちの知らない「在日外国人」の日々に迫る。
他にもバンコクドリームも面白かった。ルポ新大久保も近々読みたい。
アジアマリファナ旅行
これは僕の恥の記録である。
僕は青春の20代から充実の30代を、アジアで大麻とたわむれることに費やしてしまった。
なんの生産性も進歩もなく、ただカンボジアやインドで吸引してはラリッているだけの日々を、いったいどのくらい繰り返してきただろうか。
同級生が社会人として歩み始め、ある者は出世し、ある者は結婚し、それぞれ人生を頑張っているのに、僕はパンツ一丁で安宿の汚いベッドに横たわり、ヨダレを垂らしてひたすらニヤニヤしていた。(「まえがき」より)
カンボジアでの怠惰な大麻生活、インドのヤバイマーケット、大麻にまみれたタイのレストラン、アフガン戦争の余波が感じられるアフガニスタン、大麻の名産地ラオス、旅行者たちの楽園パキスタン、そして超親日国家のバングラデシュ…。
アジア8ヶ国を巡る、吸いまくり紀行18編。
雑誌「Gダイアリー」の伝説的連載「僕が愛した女たち」待望の書籍化!
新しいミルで豆を挽いてポーランド陶器でコーヒーを嗜みながら読んだ谷口狂至さんの「アジアマリファナ旅行」。
自分はできなかった堕ちた旅。垣間見られる人々の生活のリアル。敬慕とある種の羨望。どこかの旅人が言った「2ヶ月くらい人間やめてた」を思い出した。
それもまた旅なのだ。旅に出たい… pic.twitter.com/gtmsM3omr9— あつし (@axyzworld) December 13, 2020
持ち帰りたいインド
インドを愛するKAILASが旅の途上で見つけたモノたち。それはいわゆる“インド雑貨”ばかりではありません。
手紡ぎの糸を使った手織りのタオル、室町時代から茶の湯の世界で珍重されてきたテキスタイル、インドの豪商が大量に輸入したヨーロッパのヴィンテージホーロー、ドイツから持ち込まれた印刷機で刷られた神様のリトグラフ、国賓に献上される最高級のダージリンティー、マニアが血眼で探す真空管カッティングのビートルズのレコード、日本のファッションブランドが別注をかけるスニーカー……。
インドの歴史の中で息づき、人々の暮らし使われ続けてきたモノには、それぞれのストーリーがあり、人の手のぬくもりがあふれています。
ときに田舎の村まで職人の工房を訪ね、ときにアンティーク屋の倉庫に入り込み埃をかぶったストックをひっくり返し、その魅力を探ります。
ぜひ日本に“持ち帰りたい”インドのモノの物語。
去年、西荻窪の旅の本屋のまどさんで購入した、KAILASの松岡さんと野瀬さんの「持ち帰りたいインド」が最強におもしろかった!
このインドへ帰ることが難しいとき、インドのことが思い出されるし、次インドへ行くのがめちゃくちゃ楽しみになる。
新しい発見がたくさん!旅好きな人に読んでほしい一冊! pic.twitter.com/Q76TK0qsof— あつし (@axyzworld) January 17, 2021
物乞う仏陀
アジアの路上で物乞う人々と触れ合い、語り合ってみたい―。そんな思いを胸に、著者の物乞いや障害者を訪ねる旅が始まる。カンボジアの地雷障害者やタイの盲目の歌手、ネパールの麻薬売人らと共に暮らし、インドでは幼児を誘拐して物乞いをさせるマフィア組織に潜入する。アジアの最深部に分け入った衝撃のノンフィクション。
石井光太さんの「物乞う仏陀」読了 pic.twitter.com/0fksryf4PN
— あつし (@axyzworld) November 23, 2020
戦禍のアフガニスタンを犬と歩く
ローリー・スチュワートの「戦禍のアフガニスタンを犬と歩く」
まだ100ページくらいしか読んでいないけど、結構おもしろい。 pic.twitter.com/mSXOqnVVym— あつし (@axyzworld) January 20, 2021
《戦乱の爪痕と、文明の痕跡をたどる旅》
本書は、タリバン政権崩壊直後の冬、英国の元外交官が、アフガン西部の都市ヘラートから首都カブールまでを歩いた36日間の旅の記録である。
電気もテレビもTシャツもない。「多くの家で唯一の外国テクノロジーはカラシニコフ銃で、世界に通用する唯一のブランドはイスラム教」という村々が続く。次々に現れるタジク、ハザラ、パシュトゥーンなどの諸民族、ゴーストタウンと化した集落の数々、いまや誰も見向きもしない遺跡など、人々との出会いと小さな出来事を通して、現在のアフガニスタンが抱える困難や戦乱の歴史が鮮やかに浮かび上がる。
著者の抑制のきいた静かな語りは、旅の途中で見張り役三人が離脱し、用済みになったオオカミよけの番犬を道連れにしてから、徐々に変化していく。耳と尻尾を切り取られ、一度も人に可愛がられたことのないこの大型犬を、著者はムガール帝国初代皇帝の名にちなんで「バーブル」と名づけた。<不浄の動物>バーブルと<異教徒>である著者のコンビは、ときに奇異の目で見られながらも、現地の人々の助けを得て、雪深く険しい山岳地帯をカブールめざして進んでいく。それは、15世紀末、皇帝バーブルがアフガン一帯を征服したときにとったのと同じルートだった。
本書は、<ニューヨーク・タイムズ年間最優秀図書>に選ばれたほか、<王立文学協会賞>などを受賞。08年には、米国の名門ブラウン大学の新入生必読図書に指定された。
カブールの本屋を読んだ以来のアフガニスタンの本。とってもおもしろかった。
サバイバルというよりは、外交官らしい旅の仕方(でも、ハード)だった。読んでいてアフガニスタンを旅するのはこんな感じなのかということがわかった。また、描写というか、旅中のメモがすごいんだと思う。ローリー・スチュワートという人物に興味を持った。
何でも見てやろう
若さと知性と勇気にみちた体当り世界紀行。留学生時代の著者が、笑顔とバイタリティーで欧米・アジア22ヶ国を貧乏旅行して、先進国の病根から後進国の凄惨な貧困まで、ハラにこたえた現実を、見たまま感じたままに書いたベスト&ロングセラーの快著。
風俗ライター、戦場へ行く
小野一光さんの「風俗ライター、戦場へ行く」読了。
アフガニスタン、イラクなどの戦場取材の話を軽く面白く書いている一冊。
ジャーナリストはこんなことをしているんだ、こうやって移動などしているんだと知れた。そんな中で、酒を求め、また連載の風俗インタビュー記事を執筆しているのがシュール。 pic.twitter.com/hKmVlUA2Mx— あつし (@axyzworld) January 25, 2021
エロ本編集バイトの“ボク”は、痛く辛い失恋を忘れるために日本から逃げ出した。やがてたどり着いたタイと国境を挟む内戦中のカンボジアに密入国。
すっかり戦場にハマってしまう。
風俗ライターでありながら、アフガニスタン、イラクなどの戦地を経ていくことで変化を遂げていった著者が、世界を鮮明に綴る。
あつしの関わった本
最後に少し宣伝ですが、ぼくが関わった本の紹介です。
旅行人166号 インド、さらにその奥へ
【雑誌掲載のお知らせ】
9月29日発売の「旅行人」という、センスの良い旅行雑誌に載ります。
5年9ヶ月ぶり2017特別号(1号だけ復活号)でインド特集です。
よろしくお願いします!https://t.co/TARkySAinb pic.twitter.com/0MdrPabjxH— あつし2 (@jamesiete) September 23, 2017
旅行人166号に下記のタイトルで寄稿させていただいた。
- 生きた橋 ダブルデッカー(見開き1P)
- アパタニ族はどこにいる? (見開き3P)
自転車日本一周10000キロの旅で伝えたいこと
2016年に自転車で日本一周10000キロの旅をしました。
その際の旅ブログを、文章として読んでいただくために旅行記として電子書籍といった形でアマゾンのkindleで出版しました。
今読み返せば多々浅い部分などありますが悪くないです。(←自分で言うな)
こちらの電子書籍は文章として読んでいただくために 写真を使っておりません。
この「あっ旅」ブログで無料でお読みいただけますよ。
最後に、やや個人的な宣伝が入りましたが、以上「旅オタクが旅好きにおすすめする旅の本まとめ」でした。
※良本に出会えば随時更新します
最後まで読んでいただきありがとうございます。