パキスタン西部ペシャワール郊外には連邦部族直轄地域(トライバルエリア)と呼ばれる地域があり、警察などの権力が及ばずに部族による自治が認められていた。
アフガニスタンまで目と鼻の先で、この地域はマリファナ工場・銃の密造所・デコトラ工場などがある。そしてビンラディンが潜伏していた地域としても有名だ。
2018年にトライバルエリアはペシャワールが属するKP州(カイバル・パクトゥンクワ州)に統合されたらしい(知らなかった)が、実質変わりはないのだろう。
昔の情報では、ペシャワールの市場とかにトライバルエリアを巡るツアーというか、案内をしてくれるじいさんもいたらしい。
現在、ラホールにいる。
なんで、冒頭にこういった話を書いたかというと、宿は違うがメキシコシティーであったMさんとラホールで再会したからだ。
彼はぼくが到着する少し前からラホールにいて、屋台のケバブや高級ホテルで月見そばを食べてお腹を破壊されたりしながら過ごし、地元のパキスタン人Sと仲良くなったらしい。
そして「AK-47」と一緒に写真を撮らないかと提案されたらしく、ぼくのことを誘ってきたのだ。
AK-47のことを知らない人のために書くが、AKB48とは月とスッポン以上に違うカラシニコフとも呼ばれる割と安価な実践向きの殺人兵器だ。よくパキスタン国内でも普通に見かける。
前にも紹介をしたが、「カブールの本屋」という本でアフガニスタンのこどもたちが算数の授業でカラシニコフが1つ2つだとか数えているのがあったのが印象的でした。ここいらの地域を旅しようと思う人は図書館ででもかりて読んでみたらいいと思う。
ラホールのトライバルエリアツアー
今回、トライバルエリアツアーのようなものをしてくれるというSがいうには、ペシャワール郊外だけでなく、昔はラホールの郊外などにも似たような場所はあったらしい。本当かどうかは知らないが。
他の地域は、確かに田舎のパキスタン人は警察から弾を買い、誰もいないようなところでぶっ放して遊んでいるなんてことも聞いた。
別に僕は、マリファナにも銃にもそんなに興味はなかったが、Mさんの誘いということもあり、費用も安かったので一緒について行ってみることにした。
Sはラホール郊外にぼくとMさんを連れて行ってくれた。
カラシニコフで有名なAK-47
AK-47はさっそくだった。
ラホール市内から少し来るまで走れば田舎だ。畑なのか大地が広がる。牛を飼っているお家へお邪魔させてもらう。
正直なところ、AK-47よりも地元の人の家の中のほうが見てみたい気もする。AKを収納している部屋に入るとベッドはとても豪華だった。いかにもパキスタンらしい高級ベッド。
屋上へ上った。
そして、手渡されたAK-47
ずっしりと重く、冷たさがあった。日本ではまず触れることのない鉄の質感だ。
後ろの部分は軽量化されていた。
記念撮影と言っては何だけど撮ってもらった。Mさんに加工もしてもらった。
薬莢がなんだか生々しいがかっこよく感じた。
酒と自生するマリファナ
また、ある農家の家に移動した。
何を吸っているのか知らないが大きなパイプタバコのようなものを吸っていた。
快く迎えてくれた。
どうやら個々の地域の人々はお酒を飲むらしい。
お酒を飲むとかそんなイメージが全くなかったのだが、朝に1杯クイッとコップ一杯飲むらしい。
北部のほうではフンザウォーターやワインを飲んだりするのは知っていたが、この地域でものんだりするんだな。
自家製だろう酒を少しいただいた。
強烈だった!!!
一口というか、少量口に含んだだけで「これはあかんやつ!」と、わかった。
アルコール度数がバカみたいに高い。30度とか40度どころではない。
安全かどうかも不安なので少し口に含んだだけで返した。
それから歩いて畑の散策に出かける。
道端にマリファナが自生していた。
もちろん畑にもマリファナは大量にあった。
育てているというよりは、自生しているようだった。特に誰も気にしない。
ぼくはタバコも吸わないのでマリファナにも興味はない。
ラホール郊外の畑だ。なんとも平和だろうか。
Sは嬉しそうに「見せたいものがあるんだ!」と言った!
AK-47
強烈な自家製の酒
マリファナ
と続いたので、、
いったい次はどんなやばいものがあるんだ!?と少し期待した!
そしたらなんと、、
「このあたりのイチゴは美味しいよ!」だった(笑)
※写真はSではなく、畑で働いていた人
そうしてラホール郊外の旧トライバルエリアツアーは平和的に終えたのであった。
パキスタンの街中でAK-47は見られるし、マリファナもイスラマバードとかの街中でも普通に自生はしている。
最後まで読んでいただきありがとうございます。