ガンジス川の源流を辿るゴームクトレッキングに行ってきました。
ガンジス川は全長2510キロ。ヒマラヤ山脈から流れ出し、インドを東へ横断しインド洋まで流れる。
観光客に人気なガンジス川は火葬場が有名な聖地バラナシ、流れは速いけど安全に沐浴することができる聖地ハリドワール、ラフティングができるヨガの聖地リシケシュだ。
今回の旅ではリシケシュよりもさらに上流のヒマラヤに位置するガンゴートリ、ここから1泊2日のトレッキングをしてガンジス川源流のゴームク氷河まで行ってきました。
なお、ガンゴートリを流れるのはガンジス川本流の最上流部バギーラティー川という。
※2023年5月の情報です
ガンジス川源流を辿る1泊2日のゴームクトレッキング
ゴームクトレッキングにはパーミッションが必要
ガンジス川の源流ゴームク氷河は国立公園の中にあるのでパーミッションが必要です。
パーミッションの取得方法は大きく3通りあります。
- ウッタルカシで取得
- ガンゴートリで取得
- 事前にネットで取得
ウッタルカシで取得する場合
DFO Uttarkashi Permit Officeで取得できるそうです。※私はガンゴートリで取得したので詳細はわかりません
ガンゴートリで取得する場合
ガンゴートリのバザールの入口くらいに病院があり、側の小道を上がるとDistrict Forest Office(以下、DFO)があります。※MAPS.MEに載っています
気を付けないといけないのは、パーミッションの申請時間が短いことです。
- 午前8時~10時
- 午後17時~19時
2人以上での申請が必要、いない場合はガイド必須らしい。さらに、高齢者は病院で健康診断を受けないといけないそうです。
パーミッションの費用は無料。※国立公園入口のゲートで入場料600ルピーを支払う
パーミッションはその場で発行してくれる。
パスポートとビザのコピーが必要 ※ガンゴートリのバザールでコピーできるところがありました
事前にネットで取得する場合
ゴームクトレッキングを一緒にしたインド人のロハンは上記で取得したのかはわかりませんがウェブでパーミッションを取得していました。
↑こちらです(多分)。
こちらのサイトによるとゴームクトレッキングの難易度はModerateなので中級です。
実際には辛そうにしていたインド人はいましたが、日本で普段運動や登山をしている人からしたらかなり難易度は低いと思います。ゴームク氷河は約4000m、キャンプ地は3700m、ガンゴートリ3400mなので高所順応だけが必要かもしれません。
ガンゴートリへはヤトラレジストレーションが必要
ガンゴートリはウッタラカンド州のチャルダムヤトラの1つなので、ガンゴートリに到着した駐車場とバザールの間くらいにチェックポイントがあります。
ここで登録したQRコードをピッと読み込んでもらってチケットをもらわないと、この先進めません。
ヤトラレジストレーションなどに関しては、こちらの記事を参考にしてください。
ウッタルカシの宿「ゴームクホームステイ」
ウッタルカシに到着した日とガンゴートリから帰って来た日はゴームクホームステイに泊まった。
料金は安くしてもらったので伏せますが、1000~1200ルピーで泊まれると思います。
- 部屋はきれい
- ホットシャワー
- バスターミナルまで近い
- スタッフは英語を話す
ウッタルカシからガンゴートリはローカルバス
ウッタルカシからガンゴートリへのローカルバスは1日数便あるが、私は7時発の便に乗った(所要約4時間)。料金は210ルピー。予約をしていなかったので席はない無座状態だったけれどエンジンの上に座った。
また、乗り合いのジープはバスターミナルから徒歩5分くらい離れた場所から300ルピーで出ている。
ガンゴートリの宿「GMVN TOURIST LODGE」
ガンゴートリではGMVN TOURIST LODGEのドミトリーに泊まった。※グーグルマップではGMVN Yatri Nivas
- ドミトリー500ルピー
- パスポートとビザのコピーが必要 ※バザールでコピー可
- ガンゴート寺院とバザールの近くで立地は良い
- 電源がある場所が限られる
- ホットシャワーは出ない
- きれいではない
- インド人が2人で1ベッド使っていた
- 1泊ならok
ゴームクトレッキング
- 国立公園のゲートを越えると買い出しできるところは基本ない
- ボトルウォーターは買えない。水は川から汲むか、宿のよくわからない水を飲むか
- 宿で昼と夜飯は食べることができるが、朝ごはんはない
- 十分な量の水と、行動食と朝ごはんを持っていくことをおすすめする。ガンゴートリのバザールで調達可能
- 朝晩は冷えるので寝袋か防寒着必要
- 標高3400~4000m
日本から直接来る人は高度順応必要かも - トレッキングルートは整備されており登山初級~中級者向け
難所はないので体力さえあれば行ける - ガンゴートリからゴームク氷河まで片道約18キロ
私の以下の行程では初日に約22キロ歩く - トレッキングルートは絶景、夜は星が綺麗
ゴームクトレッキングのコースタイム
おそらく、私1人だと下記よりもだいぶ速いペースだが、同行者のロハンのペースで歩いたので普段運動しない人や初心者くらいのコースタイムです。
- ガンゴートリ寺院(6時過ぎ発)
- 国立公園のゲート(6時50分着、手続きなどで7時30分頃発)
- チルバサ・Chirbasa(10時15分着、チャイ休憩して10時半頃発)
- ボザバサ・Bhojbasa(12時30分着、軽食を食べて13時20分頃発)
チェックインして必要のない荷物はベッドに置いた - ゴームク氷河(15時30分着、16時過ぎ発)
- ボジバサの宿(18時過ぎ着、宿泊)
- ボジバサの宿(6時前発)
- 国立公園のゲート(9時半着、チャイ休憩)
- ガンゴートリ寺院(10時20分)
※コースタイムは写真の撮影時刻を参考
国立公園のゲート(チェックポスト)
ゴームクトレッキングの実質的な出発地のガンゴートリ国立公園のゲート(チェックポスト)は寺院から2キロ弱離れている。少しだけ軽いトレッキングが必要。
ここでパーミッションを提示して、1泊2日の場合は入場料の600ルピーを現金で支払う。
外国人は入場料2日間で600ルピー、その後1日毎に250ルピー。
カメラの持ち込みが1500ルピー。※リュックに閉まっておけば黙認っぽいが、私は外に出していたので同行者のというテイで500ルピー支払った
ここで食料など含めプラスチック製品を所持していないかチェックを受けて証拠として動画に撮られたので写真を取ってもらった。※ポイ捨てしていないか帰路で再チェックがあるらしいが実際にはなかった。
せっかくなのでここで朝ごはんを食べた。マギーを注文し、持参していたパンとバターと食べた。マギーにバターを入れるとめちゃくちゃ美味しくなった。ここではチャイも飲める。
国立公園のゲートからチルバサ(Chirbasa)
国立公園のゲートを出て少し歩くと目の前の景色が開ける。このあたりはまだ緑が多い。
トレッキングルートは基本的に歩きやすく、バギーラティー川沿いを緩やかに登る。
安全かどうかはわからないが、雪解け水かときどき水を補充できるところが数カ所ある。ロハンは飲んでも何事もなかった。
大きな荷物を運ぶポーターたちが来たら、しっかりと道を譲ろう。
チルバサ(Chirbasa)
MAPS.MEでは国立公園のゲートからチルバサまで7.6キロ。この時点で同行者ロハンはバテていた。
地図でチルバサを見ると村のように見えるが、実際には掘っ立て小屋が1,2つあるだけの休憩スポットだ。湧き水的なのもあった。
嬉しいことにチルバサではチャイが飲めるので、持参していたパンにバターを塗って食べた。
チルバサ(Chirbasa)からボジバサ(Bhojbasa)
個人的にはチルバサから先は雪山も近付いてきて、景色がさらにダイナミックに感じた。
キャンプ地ボジバサ(Bhojbasa)
MAPS.MEでチルバサからボジバサは4.7キロ。
ボジバサも村というよりは、宿泊施設がいくつかあるキャンプ地といったほうが適しているかもしれない。
ボジバサではガンゴートリ同様にGMVNに宿泊した。※標高約3780mと富士山山頂と同等レベル
まずはチェックイン。同行者ロハンは事前予約していたので室内のドミトリー、私は予約していなかったので外のテントでドミトリーでした。料金は800ルピー。トイレは室内のを使った。
ご飯は食堂で食べることができる。食事は山価格でなかなか高い。
- 食事は出てくるのに時間がかかる
- 水はデキャンタで置いてある ※私は普通に飲みましたが問題なし
- 夜ご飯は350ルピーのベジターリー1択、美味しい
ボジバサからからゴームク氷河へ(Gomukh)
ボジバサからゴームク氷河へは対岸から歩かなくてはならない。バギーラティー川の流れが速いので手動のトロリーに乗る必要がある。
トロリーの綱から手を話すと、重力で真ん中くらいまでは動く。その先は人力で引き上げないといけない。3人までのることができるが、これが結構重い。
このトロリーは前後の利用者が手伝うことで成り立っているらしいが、乗り逃げするインド人もいた。私は前後の以外にも数回手伝った。服や手が汚れたが気にしない。
聞けば、誰もいない場合はトロリーのカゴの中で綱を引けば動くらしいがかなり難しいらしい。実際に帰りは対岸に誰も乗りたい人がいなかったので対岸の人に少額のお金を払って引いてもらった。
ボジバサの対岸へ渡り、先を目指す。
トレッキングルートは基本的にわかりやすい1本道だけど、定期的に不鮮明になりいくつにも分かれる。開けているが迷うような場所ではないのでどのルートもすぐに繋がる。
ボザバサからゴームク氷河まで約4キロ、標高約4000mのガンジス川源流のゴームク氷河に到着。
ガンジス川は源流を辿れば綺麗な水というイメージがありましたが、活排水が含まれていないという意味では清潔なのかもしれないが川は茶色く濁っていた。
ゴームク氷河にしばらく滞在して、キャンプ地ボジバサへ戻った。
以上「ガンジス川源流を辿る1泊2日のゴームクトレッキング」でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。