【ツァータンを探しに】モンゴル北部ロシアとの国境付近にいるトナカイを飼う遊牧民ツァータンの集落を訪れる。

モンゴル
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おはようございます!

 

前回の続きです。

【ツァータンを探しに】ムルンからロシア製のバンでサガヌールへ。

↑の記事から読んでみてください。

 

タイトル通りモンゴル北部のロシアとの国境付近にいるトナカイを飼う遊牧民ツァータンを探しに行ってきた。

モンゴルの首都ウランバートルからバスで14時間のムルン。そこから約19時間の悪路の後にたどり着いたサガヌール。

地元民のお家の敷地にテントを張らせてもらった翌日、ここからまた馬でトレッキングしないといけないのだ。

お世話になっている家族にガイドと馬を手配してもらった。

 

出発準備

ここはモンゴルロシアの国境地帯のためパーミッションが必要な地域だ。

サガヌールに到着した日に警察署でパーミッションを作ってもらった。

しかし、停電で印刷ができなかったので出発当日に取りに行ったのだ。

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ぺらっぺらなパーミッション

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名前違うし正式なのかはよくわからない。

金額は20000トゥグルクで約1000円。所長のポケットマネーになったに違いない。

次回からはムルンの警察署で取得するようにと言われた。

 

帰りに偶然にも日本人に遭遇した。

ツアーで釣りに来ているらしい。

この辺りはイトウが釣れるという。

チェコの会社が主催した高いツアーで約1週間釣りをし続けたにもかかわらず誰も釣れなかったそうだ。

 

出発の前に買い出しをした。

8500トゥグルク(400円くらい)

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なんだか天気は荒れている。

寒すぎる。

馬は寒いのでいきなり俺のフル装備で行く!

靴下2枚、運動靴、ヒートテックスパッツ、ジーパン、レインコート上下、ヒートテック、ヒートテック極暖、パーカー、ライトダウンだ。

これでもお世話をしてもらっている家族に不十分だということでモンゴリアンブーツと

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テイジという温かいベンチコートのような民族衣装を借してもらった。帽子は雰囲気つくりだ(笑)

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どうだろうか(笑)

 

それでも外は寒かった。

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ホーストレッキング出発!

ガイドに引っ張られながら11時30分に出発!!!

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雨が降っていてめちゃくちゃ寒い。(レインコートも借りました)

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ガイドの様子がおかしいぞ・・。

「ショップに行きたい」と言っている。

言葉が通じないので単語とジェスチャーである。

これは俺が払うパターンなのかと思いつつも、ツァータンに何かお土産を買っていくのかと思い、「OK」と言って、逆走してお店に向かった。

スーパーで20700トゥグルク(1000円)のお買い物でっかい1L程のウォッカやたばこ等だ。

俺が支払った。

一日のガイド代は15000トゥグルクだ。おかしいぞ。

 

ここから再出発だ!

ウマはかなり臆病でちょっとしたことでびっくりするので振り落とされないようにしないといけない。

20分ほど走り空が晴れてきた。

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何故だかわからない、ガイドの友人二人がバイクでやってきたのだ。

 

そしウォッカを開けた!!!

 

え?それ今飲んじゃうの?

 

ツァータンにあげるんじゃないの???

 

というか、もう昼過ぎてるから早くいかないととせかすものの、のんびりウォッカを飲んでいる。

お世話してくれた家族も言っていた「ガイドは田舎に住んでいるから時間感覚がスローなのよ」と。

スローすぎるだろ!!!

 

結局一本全て飲みきってしまった。

 

再び再出発したのはいいが、もう14時だ。

 

しばらく走って、その辺にあるゲルを訪問する。

 

何がしたいのかよくわからないが、ゲルの主人と雑談したり、軽くご飯を食べたりした。

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時間がー!!!!

とガイドに伝えると、問題ない19時には着くよと言っていた。

 

再び出発したのは16時だった。

 

橋を渡る。

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草原を抜けていく、徐々に木が多くなりタイガ(森)に入る。

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山の中では雪も降った。

どうやって道がわかるのか不明だが、もう道なき道を進んでいる。

ウマも滑ったり、躓いたりするので大変だ。

沼地のようなところや川も渡らないといけなかった。

19時過ぎに大きな谷に出る。

ここは沼地なのか、川なのか。

オルツの残骸もいくつか見つけた。

20時を過ぎて外が暗くなってきた。

これは本当に着くのかと不安になりはじめた。

無心で馬に乗り続けて、オルツが見えた!!!

15分ほどでツァータンの集落に到着した。

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猟犬だろうか、ツァータンの放し飼いにしている犬が何匹も吠えながら迫ってくる。

歓迎されてる・・。

 

オルツの中に入り、

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肉うどんみたいなご飯と不味いヤクのミルクをもらい、火を焚いてオルツで寝たのだ。

 

馬移動の動画を簡単に作りました。

 

夜の12時頃に寒さで目覚めた。

もう火は消えているので再び頑張って付けた。

ゲルと違ってオルツは隙間が多くて暖かくならない。

フル装備で、厚い布団はあるのだが、さらに寝袋も出して寝たのだった。

 

翌朝凍えるような寒さだった。

外に出てみると、オルツの表面が凍っていた!

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絶対氷点下行ってたわ、これはと思った。

 

驚くことにガイドを見れば半袖で布団にくるまって寝ていた。

「寒くなかった?」

「寒かったよ」

何故彼が半袖だったのかはわからない。

 

外はいい景色で昨日暗くて見えなかったオルツがいくつか見えた。

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朝ごはんはどっから汲んできたのかわからない水を暖炉の火で温めてカップラーメン

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外ではトナカイや人が集まっていた!

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とりあえず目の前にトナカイがたくさんいるので角を触ってみた。

やっぱり触りたくなりますよね(笑)

ふさふさ。

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ツァータンは遊牧民で移動のシーズンらしく一家族がどこかへ出発した!

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可愛いと思っていたトナカイ、意外とでかくてびっくり!!!

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ええ顔してるし。

 

どこからともなく大量のトナカイは帰ってきてツァータンたちはトナカイを連れていろんなところへつなぎだした。

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気が付けば大量のトナカイたち!

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トナカイと集落

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観光客は数人しかいないのだが、お土産も売っていた。

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移動の時期だ。

今朝まであったツァータンのオルツは片付けられていく。

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トナカイや馬に荷物を乗せて、

いざ出発!!!

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後姿もかっこよすぎるだろ!!!

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かっこいいぜツァータン!!!

 

可愛いぜツァータンジュニア!!!

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ツァータンの集落とトナカイの動画はこちら

 

 

夜は寒い中一人写真撮影大会!

月大きくて明るい!!!

スマホのライトを当てたりしながら工夫した。

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普段縦に写真撮ることって少ないんだけど、これは待ち受けにしてみた。

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ただ明るすぎて星が全然撮れなかったのは残念だけど、夜でも月明かりでこんなに綺麗に撮れるとは思わなかった。

オルツ

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ツァータンの集落

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おそらくモンゴル滞在中に満天の星は見れないでしょう。

でもこれはこの時じゃないと撮れない写真なのでよしとしようか。

 

写真撮影を終えてツァータンのオルツで凍えながら寝た。

翌日ガイドと10時から休憩なしでぶっ続けで馬に乗り続けて15時にサガヌールに到着。

約5時間走ったり小走りだったり動き続けるなんてモンゴルの馬の持久力には驚いた。

 

サガヌールの家族たちのところへ戻ってムルンまでの車の手配をしてもらった。

ありがとうございます!

子供たち二人はまだ学校から帰ってきていなくて会えなかった。紙飛行機作って遊んでだいぶ仲良くなったのに残念だ。

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あ、この坊主の子って女の子なんです。

僕がサガヌール着いたときは髪の毛あったのに無くなっていました(笑)

「何か悪いことしたのか」と聞くと、

「これは私たちの文化なの、2歳までは髪を伸ばし続けて、2歳のある日坊主にする」と言っていた。

親戚一同が集まって、少しずつハサミで切っていく、最後にお父さんが仕上げをするらしい。

ポケットの付いた服を着て、切った髪を入れるポケットと、マネーポケットがあって、髪を切った人がお金を入れていく。

そして10代のいつかはわからないけど、髪を見せてあげるという文化らしい。

髪切るときに居合わせたかったなあ。

 

今日は前回乗った、あのロシアの強いバンはお休みなんだそうだ。

代わりに地元の人がムルンまで行くから同じ料金で乗せてもらうことにした。

19時に迎えに来てくれて、20時に出発した。

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三菱のデリカ、これはボロボロでやばい、タイヤも。

それでも、これでムルンまでは一安心だと思ったけれど甘かった。

 

このご主人、運転の粗さが半端なく、明るくても危ないのに暗い中突き進んで行く。

「グッドスリープ」と言われたがジョークなのか。

何回もひやひやして寝ることができないし、何かに捕まっていないと頭を打つし、椅子から落ちる。

来るときは一列に5人座っていたので窮屈だったが、そのありがたみがわかった。

でこぼこの草原を超えて小川の前にやって来た。

川幅2mちょっとくらいの小川に木の板が敷いてあるだけだった。

これは危ないと思っていた。

運転手のお父さんも木の板でできた橋を慎重に渡ろうとするのだが、すぐに小川に落ちた。

まだ戻ることができる場所に落ちたので一旦バックして再チャレンジした。

2回目の橋を渡る動画(落ちる)


それでも強引に突破しようとして21時頃完全に川にハマってしまった。

しかも沼地である。IMG_5125

タイヤは沼地にハマってもう空まわりするし、車の下に木の板がいくつもあってそれが引っかかって車を動かすことができなかった。

俺とお父さんは小川の中に入ってスマホの明かりとヘッドライトで照らしながら救出作業を続けた。

気温は一桁前半だろう、川の水はこれ以上ないくらい冷たい。

パンクを直すときに使う、車体を持ち上げる道具で持ち上げて車の下から木の板を取り出して、タイヤの下に木の板を入れる。

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なんだろう。おれとお父さんの息が合わない。

俺は前に前進するだろうと思って、木の板をセットしたのにお父さんは一旦バックして、木の板はバラバラになり、車は沼にハマる。

さらに後ろから車を押しているのに、、猛烈な勢いでバックしてきたりして危ない。

怪我もしそうだ。

コミニュケーションが取れていないからだ。

ドロドロになりながら救出作業は続く。

結局最後は原始的で、木の板と丸太のようなものでテコの原理でタイヤの一部に引っ掛けて、車体を少し持ち上げる。

ここでようやく奥さんも車から出て来て、木の板に乗ってもらった。

本当にこれは危なかったのだが、次はいける!というところまで木の板をタイヤの下に引き、もう小川から沼地に上がるところは削れて急になってしまったのでそこまでのアプローチも作った。

念には念でお父さんに次は絶対下がったらダメだ、このまま前に突き抜けようとしっかり伝えた。

そのころ運良く前方から車が来た。

車のアクセルに合わせて、結局4人がかりで民族衣装の帯を車に巻きつけて引っ張り上げたのだ

車が小川から脱出できたのはいいが、こっちに勢いで車が飛んで来たのでもうひやひやした。

救出作業は3時間もかかってもう24時を越えていた。

それから真っ暗なタイガ(森)を木にぶつかりそうになりながら抜けてボコボコの草原を駆け抜ける!

 

旅はここでは終わらない。

草原に出て安心した午前2時頃に突然車は故障して止まった。

誰も通らない暗闇のおそらくもう気温は0度あたりだろう。

修理も途中で諦めて、車の中で寝た。

6時半過ぎに2台のロシアバンかやって来て、何とか修理をする事ができた。

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そこから約7時間車の中で飛び跳ねながら進んだ。
縦揺れ横揺れが凄まじく、何かに捕まっていないと座席から落ちたり、頭を打つ。

これ以上ない悪路で頭がおかしくなりそうだった。

結局復路も19時間かかった。

これでいい経験ができたと思うのか、最悪だったと思うのかは自分次第である。

 

ムロンからウランバートルまではスムーズに行くことができた。

 

靴が濡れたのでビーサンに靴下で過ごした。

 

アクセスと費用
ウランバートルからムルンのバス32600トゥグルク(1650円)14時間
ムルンからサガヌールのロシアバン40000トゥグルク(2000円)19時間(悪路)
サガヌールからツァータンの集落、馬1匹1日15000トゥグルク(750円)、ガイド1日15000トゥグルクということで、俺の馬とガイドとその馬で1日45000トゥグルク(2200円)片道5.6時間(悪路)
ツァータンのオルツ2泊で30000トゥグルク(1500円)で晩飯と軽食付き。

 

 

でわでわ。

 

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