ミンガラーバー(ミャンマーのあいさつ)
シットウェー郊外を散策していて、ついに見つけたロヒンギャの集落!まさかラカイン族の集落と隣り合っていたなんて!
あの草原の先にあるという。

ロヒンギャの村に続く道
自分の目でロヒンギャの人たちの生活などを見てみたいなど、いろんな好奇心を抱えながらもまっすぐと歩いた。
しかし、その先にはなんと川があったのだ!

ラカイン族の集落とロヒンギャの集落を隔てる川
釣りをしているおそらくロヒンギャの人々。警戒されているのか、僕を見るとゆっくりとその場から離れていく。ぼくはロンジーを履いているのでもしかしたら僕のことをラカイン族だと思っているのだろうか・・・

釣りをするロヒンギャの人々
何とかして川を渡りたいので道を探した。
橋というわけではないが、幅1mほどの土道があった。しかし、とげの多い植物で行く手を防がれた。強引に突破しようとしたがロンジーは薄くトゲが刺さり痛いので撤退した。

いばらの道
ロヒンギャの集落へ行く道はもう一つ確認済みだが、だいぶ遠まわりになった。
一旦ラカイン族の集落へ戻り、少し大きめな道路へ行ってまわりこむのだ!(ラカイン族の集落からロヒンギャの集落の入口まで約3キロ近くある)
そして、最後の一本道を突き進むのみ!この道がなんと1.5キロほど続く!

ロヒンギャの集落へ続く道
ぼくはこの最後の道を歩きながら非常食のウエハースを食べていた。腹が減っていたのだ。朝からぶっ続けで歩き続け、昼飯はラカイン族の集落で食べたよくわからない天ぷらのみだったからだ。
半分くらい歩いたときに、ロヒンギャの親子?がいた。子供はガリガリに痩せきっており、今にも倒れそうだった。危機感を感じたので、持っていたウエハースをあげるとかぶりついていた。
ここでは何が起こっているのだろうか。
そもそも自分一人で勝手に集落を訪ねて安全なのだろうか・・・、好奇心もあったがそういった複雑な思いを感じながらただただ歩いたのだ。
入口に近づいたところで草が動いているように見えたが、ロヒンギャの親子が大量の牧草を運んでいた。

牧草を運ぶロヒンギャ
ロヒンギャの集落へ入った。学校もあった。
人の気配はあまりなかったが、少年が牛糞を枝につけて燃料?を作っていた。そばには日本からの支援物資の袋があり少しだけ安心した。

燃料を作るロヒンギャの少年
そのまま歩いていくと、左手に小さな売店があった。冷蔵庫はなく品ぞろえも悪い。特に買うものはなかったが疲れたのでそこで休憩させてもらった。若いロヒンギャたちが何人かいて飲み物をくれようとしたが断った。もらうわけにはいかない。買えばいいのかもしれないが必要はなかった。
若い人たちに悲壮感のようなものは感じなかった。ある空き地ではセパタクローもしていた。
警戒をされながらも、とりあえず集落を散策してみた。

ロヒンギャの集落
あとからあまり言葉は通じないが案内してもらって、ここがモスクだと言っていた。中を見たいか?と言われたが断った。

モスク
集落を抜けて、川沿いにやってきた。
この橋なんて落ちそうでぼくは渡れなかった。

川で釣りをするこども
釣りをしている人は多かった。娯楽として釣りをしていないということはわかった。

釣りをするロヒンギャたち
それに、釣れたとしても小魚だった。こどもたちもみんなやせ細っている。

魚を釣ったロヒンギャの少年
ここにきてやっと警戒されていたのがとけ優しく受け入れてくれた気がした。

釣りをするロヒンギャの少年

釣りをするロヒンギャの少年
広場のようなところへ戻った。
小さな子供たちがたくさんいて、不審者である僕のことに興味は持っていたが警戒をしていたのは間違いない。

ロヒンギャの集落で

ロヒンギャの集落で
少しずつ日が沈もうとしていて、水汲みの時間なのか女性陣がひどく濁った溜池で水を汲み始めた。これは劣悪すぎる環境だ。

ロヒンギャの集落で

濁った水を汲んで運ぶロヒンギャの女の子
集落へ戻り、若干英語を話すことができる若者が簡単にモスクだとかいろいろ簡単に案内をしてくれた。
一番驚いたのは、向かいのラカイン族がこの村のある家に火をつけたと言っていたことだった!
こういったことはニュースで読んだことがあるが、実際にその集落のロヒンギャの口から聞くとまた複雑な気持ちになる。さっきまでそのラカイン族の集落を歩いていたし。

かつて火をつけられた場所
集落には電気も水道もガスも通っていないのだろう。
太陽光のパネルを見たが、この電力を集落のみんなでシェアしているのかどうなのか。

太陽光パネル、そのそばには薪
夕方に小さくアザーンはなっていたが、一体全体この村の経済がどう成り立っているのか、何がどうなっているのかわからなかった。

ロヒンギャの男性

ロヒンギャの親子

ロヒンギャの兄弟?友達?

水汲みに行くロヒンギャの女性
複雑な気持ちになり、もっとロヒンギャのことを知りたいと思い帰路に着いた。多分彼らはこの長い一本道を通り抜けることはできないのではないかと思う。誰もこの道を歩きやしていなかった。

牛糞を運ぶロヒンギャの少女
もう帰るころには日が暮れかけていた。
シットウェーの難民キャンプと立ち入り禁止地区
その夜、日本語では情報が出てこないので英語でロヒンギャの難民キャンプの場所について調べまくった。難民キャンプを見てみたいのだ。
大体の場所を把握したので翌日にさっそく歩いて向かった。
しかし、ここは幹線道路で赤い警告の看板と検問ゲートがあった。
前の人を見習い、そして検問の職員がサボっていてよそ見をしているので何食わぬ顔で堂々と検問を突破して歩き突き進んだ。
緊張しながら突き進むとそこにはロヒンギャの人たちが集う市場があり集落もあった。

ロヒンギャの集落の市場
頭の中に入っている難民キャンプの場所はまだここから4キロほど幹線道路を歩かなければならない。
その道は警察のような車両も通る。形だけの誰もいない検問所みたいなものがあったがなんなく突破する。

廃墟?焼けた跡っぽい
線路があり、また向かいはラカイン族の集落がある。行けないようになっているが。

ラカイン族の集落
シットウェー大学まで歩いた。シットウェー大学は禁止区域にある。中に入ろうと思ったがなんとなくやめた。
一応、この大学に通うための道があるようで僕が歩いてきた道ではなく、向かいのラカイン族の村を通る道である。
大学帰りの学生たちの送り向かいをする人たちがその境目にいて、この先の難民キャンプについて聞いてみたら「危ない」と言っていた。やはりロヒンギャに対しての印象は悪い。
この幹線道路をまっすぐあと数キロ進めば立ち入り禁止の難民キャンプがある。ここも立ち入り禁止なのだが。
所々にこういった赤い看板があった!
RESTRICTED AREA

RESTRICTED AREAの看板
この先を歩いていれば目立つので、結局難民キャンプへ行くのはやめました。
ここが引き際だ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。