Te Araroa Day 46 Whare o Moturimu Campsite〜Tokomaru Shelter
※2023年12月の情報です
※1NZD=約90円
【テアラロア46日目】最悪な日
朝は寒さとともに目覚めた。夜から雨が降り続き、風も強かった。まだ眠っている仲間たちを残し、昨日出会ったオランダ人のおじさんに別れを告げた。名前さえ知らない彼との別れは少し気まずかった。もう会うことはないだろうと思いつつも、「Maybe、どこかで」と言い残して、7時前に出発。
空はどんよりと曇り、風が強く吹きつける。レインコートを上下に着込み、いつもより厚めのシャツを羽織って歩きはじめた。
グラベルロードを進み、登山口に到着。
レインコートを脱ぎ、再び歩き出す。道はぬかるんでいたが、雰囲気は悪くない。写真を撮りながら歩く。
やがて、大きな川を渡る時がきた。川の写真を撮ろうとカメラを構えた瞬間、足を滑らせてカメラが手から離れた。岩に当たった後、そのまま川へと滑り落ちて沈んでいった。
カメラは高価なものではなかったが、中に入っている46日間のデータが消えてしまったかもしれないことがショックだった。しばらく立ち尽くすと、雨が降りはじめた。
靴を脱いで川へ入りカメラを拾い上げた。
雨は強くなった。
しかし、前へ進むしかない。
このまま歩き続けるが、雨は強くなるばかりだ。一向に止む気配は無い。空は真っ白と霧に覆われているし、それは自分の心中を表しているように感じられた。
再び表れた川でも足を滑らせた。石の上に足を置くたびに滑ることに気づき、川を渡る際には靴を脱ぐか靴のまま濡らしながら進む方が安全だと悟った。
今日の雨で道のコンディションは最悪だった。カメラも壊れてしまい、データが消えたかもしれない。この精神状態で歩き続けるのは危険すぎる。
雨でスマホの地図も見辛く道は時折わかりにくく、足を滑らせると危ない場所もあった。
予定を変更して今日はトコマルシェルターに泊まることにした。ここは昨日一緒に泊まった人たちの目的地でもある。
12時前にシェルターに到着した。全身が濡れ、すべての荷物も濡れていた。これぞEvrything Wet。
明日か明後日にはBig dayを作らなければならないと心に決めた。天気が良ければ言い訳はできないし、自分自身に言い訳をしたくなかった。
すべてが濡れた状態で、雨の音だけが響いた。
シェルターの中は薄暗いが、やっと落ち着いて食事をとることができた。スープは持っていなかったので、お湯を沸かして飲み、小さなスナック菓子とトルティーヤを食べた。
そして、机の上からiPhoneを落としてしまい、背面が少し割れてしまった。泣きそうだ。
一瞬晴れ間が見えたかと思うと、また雨が降り続いた。近くの川で水を汲み、濡れた靴下を洗って干した。行動着は体温で乾かそうと湿ったまま服を重ねて着た。
Tararua山脈の天候が急速に悪化することを思い出し、明日の準備を進めた。
Weather in the Tararua Range is notorious for deteriorating rapidly.
歩行距離約15キロ