ミンガラーバー(ミャンマーのあいさつ)
チン州のミンダにやってきた。ここに来た理由は「顔面に入れ墨を入れている女性」を見るためだ。
ぼくはいろいろなところを旅してきていて少数民族もたくさん見てきた。その中でもぼく個人の感想としてよかったのはインドのアルナーチャルプラデーシュ州のアパタニ族だった。
ここはもしかしたらそこに匹敵するのでは?と思い、実に2年越しの思いでやってきました。実はここに来る前にラカイン州ミャウーでも顔に入れ墨を入れた女性たちの村に行ってきたのですが、ややビジネスっぽくてしっくりしなかった。
そういったこともあり今回はツアーではなく、ぼく個人で顔に入れ墨をしている女性たちの本場というか、彼女たちが多く生活しているの村の様子・日常を見てみようと思います。
はたして、このミンダへ行けば本当に顔に入れ墨をしている女性が生活しているのか探してみよう!
チン州ミンダを観光する!
たいした情報はないが、ミンダの地図に書き込んだので参考にしていただければ嬉しいです。
ミンダの宿周辺
ミンダの村と言えばいいのか町と言えばいいのかわからないが、ミンダの村は思ったよりも長くて広い。決して町とは言えないが、村としては大きい。
メインの少し大きめな道路があって、そこから下に斜面上に迷路のような小道が広がる。基本的にご飯を食べたり買い物をするのはメイン道路でよさそうだ。
宿泊していたVICTRIA GUEST HOUSEの前は小さいショッピングモール(とは言えないが)があり、前の空き地にはパコックー方面などへ行くバンなどが停まる。
この空き地のすぐ隣に朝は市場が開かれていて、地元のお客さんが買い物に来ていたりする。
乾燥肉美味しそうだなーと見ていたらくれた。でも、その塊は試食サイズを超えていたので小さく切ってもらって食べた。
そのすぐ道路の向かいくらいに気さくなおいちゃんがやってるシャンヌードル屋がある。
ここのシャンヌードルが美味くて安い!朝ごはんにはちょうどいい。もちろん通いました。
ミンダの宗教
宿で配られた水がもうこんな感じなので、おわかりだと思うが、ミンダはキリスト教がマジョリティーだ。こういった僻地(とはいいたくないが)でアクセスの悪いところはキリスト教のところが多い。ミャンマーのカチン州もキリスト教は多いし、インドネシアでも例えばスマトラ島の田舎へ行けばキリスト教だった。
ミンダの村を歩けば、たくさん教会があった。
ただ、この地にも仏教を信仰している人々はもちろんいる。しかしながら、仏教関連の寺などは少し町の隅っこに追いやられていた。
上の地図の左端にある丘の上にある仏塔
また、この仏塔からさらに進んだところにある大きめな寺院
チン州ミンダは自然崇拝(シャーマニズム)で、今もなお村を歩けばその文化が残っている。
ミンダの博物館
ミンダには個人でやっている博物館があって、ちょうど館長さん的な人がいて説明をしてくれた。
小さいながらも中の品数は多く、丁寧に説明してくれた。
かつて日本軍やイギリス軍がきて残していったものもあった。ちなみに日本軍が下画像の剣でイギリス軍のが鉄砲だそう・・・
軍票もあった。
で、これがミャンマーのというかチン州のふんどし(笑)
牛の頭を飾るらしい
これが机で、自家製のワインも飲むらしい。
博物館の場所は上の地図を見てください。わかりにくいのですが、このカラフルな柵が目印です。
そして、おもしろいのがこの博物館で見たようなことを、実はミンダとその周辺の村で度々見かけることができる!
ワインになる木の実だったような
その辺を散歩しているときに遭遇したおじいちゃん。実は博物館で弓矢で放った矢は牛を貫通することもある(儀式で弓で牛を殺す)と説明を受けていて、さすがにそんなことはないだろうと思っていた。
このおじいちゃんがこの弓矢で木の棒を空へ打ってくれた。
それはそれは凄まじい勢いで飛んでいき、納得させられた。百聞は一見に如かずだなと実感。
村にいた子供たちも練習をしていた。こういった文化が引き継がれるのが良い。
チン州ミンダで顔に入れ墨をした女性を探す!
実は初日の夜にガイドらしき人と話していた。ガイド代が40ドル、バイクが1日25000チャットだそうだった。
当時、節約志向なドケチなぼくは断って自分で探すことにした。
まあ今思えばガイドさんにお願いしておいてもよかったなと思った。
というのも、ある日、どこかの村へ行こうとしてアホみたいに歩いた割には収穫が少なかったりもしたからだ。
ミンダから少し離れたカンペレの町にも顔に入れ墨をした女性がいて、ミンダの人の模様とは違うと言っていた。が、今回はカンペレに行くのはやめておいた。安宿はないらしいし。
そして、自分を正当化すると、ガイドさんたちに連れて行ってもらうと、観光客御用達のところだし、そもそもそれは日常ではないので自分のポリシーに反するので、ランダムで自分で不意打ちで訪れるのがいいと思った。ミンダに有名な鼻笛を吹く高齢の女性もいるが同様の理由で行かなかった。
でも、後から振り返ると・・・。まあそれは考えても仕方がない。
実はミンダの町に顔面に入れ墨を入れている女性はちょこちょこといます。
みんな高齢の女性です。
まあ、でもなかなかすれ違い際に写真撮っていいですか?みたいなナンパは難しいので、はじめは偶然を装って近づきました。
「ミンガラーバー! 何してるの~、この子可愛いね!写真撮っていい???」
「お母さんも美人だね!」
「あれ!?おばあちゃん、もしかして・・・!顔にタトゥーは入ってない?会いたかったんだ~、撮っていい?」
「葉巻吸っちゃって、かっこいいいね!」
のような形で、はじめはあたかも顔に入れ墨をした女性を撮りたいわけではなくって、偶然そこにいたから撮らせてもらう的なことをしていた。
でも、結局は「入れ墨めっちゃかっこいいね(美しいね)!写真撮っていい?」とシンプルに聞いていました。
ぼくの一押しのかっこいい女性!!!
ミンダに多いのはこの入れ墨のタイプです。ミャウーの入れ墨とはデザインが異なります。
この入れ墨の女性は割と快く撮らせてくれる人が多い。
上にある地図の「このあたりに顔面全体に刺青を入れた人が多い」と青で書いているところがあって、このエリアは比較的顔面全体に入れ墨が入った女性が多かったです。
ただ、彼女たちはミンダではこの入れ墨はマイノリティーと自覚しているのか、お金を要求されることも多いです。まあ、そこは撮らせてもらうのだからとお金を払いましょう。聞いた感じ平均相場は3000チャット。
顔の入れ墨だけでなく、耳のピアス?飾りもすごい!
誘拐などを防ぐために、幼いころに刺青を入れる風習があり、ぼくはそんな彼女たちがとても美しいと感じた。現在は政府から禁止されており、この風習が残っているのは年配の女性だけだそうです。
顔面に刺青だけでなく、シャーマニズムな文化が今もなお残り、そしてキリスト教の地域でもあるので、みなさんが想像しているミャンマーとは違った一面を垣間見ることができると思います。
有名なバガンからパコックー経由で個人でも2泊3日程度で訪れることができるので興味がある人はぜひ行ってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。