今日はカブールからバーミヤンへ行く。
結果的にとんでもない行き方をしてしまって自分をアホだったなと思う反面、仕方はなかった。
お金で安全を買う、わかっているはずなのにそれは意外と難しいのだ。
ちなみにカブールからバーミヤンは政府機しか飛んでいなかった。まあ空路は原則使わない。
バーミヤンへの道
カブールからバーミヤンへの行き方を情報収取
カブールからバーミヤンへの道中はタリバンが潜んでおり非常に危険とのことだった。
それは宿の人に聞いても、現地警察に聞いても、現地の旅行会社に聞いてもそうだった。
日本にいると「タリバン」ときいてもどこか遠い異国の話のようで現実味はないが、ぼくはその土地にいるのだ。
カブールからバーミヤンへの行き方はいくつかある。
- コテサンギからローカルバスで行く(南ルート、600アフガニ)
- タクシーチャーター(2500~4000アフガニ)
※友人より情報提供
1はどの警察に聞いても全員が止めるくらいハイリスクということで却下した。
2と変装(ブルカ被ったりハザラ人になりきったり)を組み合わせたのが一番安全かと思うが、なんだかしっくりこない。
ぼくは第3の方法で行くことにした。それは北まわりのルートでバーミヤンへアクセスする方法だ。
勝手に命名したルート名だが陸路でカブールからバーミヤンへ行くには2ルートある。
- 北ルート(シバール峠)
- 南ルート(ハジガック峠)
南ルートがタリバンの潜伏先を通るらしく、そこがとても危険ということだった。
現地でいろいろ確認した結果、北まわりルートならなんとか行けそうと判断した。ちなみに北ルートのバスなんてものはない。
ハードな旅になりそうだ!
カブールからバーミヤンへ行く(北ルート)
結局、安全をお金で買うことはできなかった。
言い訳をすると、チャーターするのが安全とは限らないとぼくは考える。
ローカルの乗客に紛れ込む方が安全そうだが、タリバンは道中で車を止めて検問的なこともすることもあるかもしれないし、方面的にタリバンの仲間がいるかもしれない。
ネットで、アフガニスタンでたくさんの護衛を付けて移動していた米国か欧州からの旅行者が襲撃されたとかも見た。
いろいろ考えだしたらきりはない。
ということで、
せめて南ルートは危ないので、北ルートでバーミヤンへ行くことにした。
※当時パンジシール方面は危ないとのことだったので行くのをやめた
南ルートはコテサンギから出ているらしかったが、北ルートはサラーシャモレという場所から行けると言われたのでとりあえず向かう。
結果的にバスはないしハードモードだった。
宿を出て左へ歩いたカブールシティーセンター近くのチョーク(対角側)からサラーシャモレ行きのバンに乗った。本当にサラーシャモレ行きか知らないが10アフガニを払った。
めんどくさいことに、ぼくはサラーシャモレの場所を知らない。ここは信用するしかない。
サラーシャモレ的な場所に到着した。
市場があり、ローカルバスやタクシー、乗り合い、長距離バスがあり、ここがサラーシャモレと確信した。
※サラーシャモレからマザーシャリフ行きのバスが出ている(600アフガニ)。聞いた限りはカブールからマザーシャリフへ行くのは比較的安全だそうだ
「お年寄りではなく若者に聞け」と言われたが、まったくダメだった。英語が全く通じない。みんな忙しくしていて言葉も通じないし相手にされない。
そして、ここから北まわりの乗り合いハイエースがバーミヤンまで出ていると思いきや、そんなものはなかった!
少し離れたところから行ける可能性があると言われ、シェアタクシーに乗せられ数キロ離れたところへ運ばれた。スペシャル(チャーター)しかないと言われる。
値段は忘れたがかなり高かった。気にくわないのでまた情報収集をしながら、乗り合いタクシーを捕まえてサラーシャモレへ戻った。
他にもジェイドマイワンドから出ているとか、これも多分違っていた。
結局また警察に聞く。ゴルバハール(Golbahar)まで行って、そこから乗り換えるとバーミヤンまで行けると言う。
信じてゴルバハール行きを探した。近郊ということもあってすぐに見つかった。(150アフガニ)
ちなみに、サラーシャモレへやって来て、もう2時間は経っていた。
バーミヤンまで続く道があるチャーリーカールの少し先のポレマタック(POL-E-MATAAK)を通り過ぎて、ゴルバハール方面へ向かっている途中に念のため、ドライバーに「バーミヤン行く」と言ってみたら、ポレマタックへ行けと・・・。
その辺で降ろしてもらい、ポレマタックヘシェアタクシーで行く。(20アフガニ)
バーミヤン行きの車が通るであろう路上に降ろしてもらった。チャイハネや小さな商店以外なにもないただの道だ。
もうここからはヒッチハイクというか、シェアタク探し。通る車を止めて行き先を聞きまくるが誰もバーミヤンへは行かない。
さすがは ”忘れられた県” ということか。
まったくバーミヤン行きの車は見つからない。
チャイハネで休憩。とりあえず飯を食う。
再び2時間ほどバーミヤン行きの車を探した。正確には、”待った” と言った方が正しい。
本当に英語が全然通じないのが苦しかった。
ここからバーミヤンまで3分の1地点くらいに位置するゴルバンド(Ghorband)行きのシェアタクシーが通りかかったので乗り込んだ。(100アフガニ)
Ghorband(ゴルバンド)
ゴルバンドに到着して、車に乗っていた人たちと食堂へ行った。食堂ではシャルワールカミースを着た男たちがたくさんいてご飯を食べていた。
居心地が悪すぎてすぐに外へ出た。入口で履物を脱ぐのだが、やはりニューバランスのスニーカーは目立った。
ゴルバンドまで乗せてくれたドライバーが2000アフガニでバーミヤンまで乗せていくと言ってくれたが、断った。
というのも実は、同じ車に乗っていたハザラのおいちゃんがバーミヤン行きのバンが出ているところへ送ってくれるというのだ。
ハザラ人は外見が日本人に似ているため、なんだか安心感があった。その反面、現地では差別されているが。
ハザラのおいちゃんにバイク2ケツで乗せてもらいよくわからない村の大きなレストラン前で下される。
バーミヤン行きはなかった!
チャーターしかないと・・・。
その辺の人が6000アフガニとかふざけた値段を言ってきた。何も言わなくても3000アフガニまでは下がったが、断る。
本当に英語が全然通じず電話で英語を話せる人につないでもらい通訳してもらいながら話した。チャーター以外の道はないようだ。
でも、明日なら来るだろうということで、もうこのレストランに泊まらせてもらおうかなとか考えていた。
すると、ハザラのおいちゃんが1000アフガニでバイク2ケツでバーミヤンまで連れて行くと提案をしてきた。
諸々申し訳ないが、信用もできそうだしこの申し出にのった!
バイク2ケツは楽しそう。
約100キロ、シバール峠を越える!
車止めのふくらみも村周辺はいたるところにあるし、基本的に路面状態はいいが場所によってはよくない。
ガソリン補給しながら、小さな村というか集落を通るのだが銃を持って歩いている人もちらほら。パキスタンのトライバルエリアみたいな感じなのだろうか。
峠では雪も残っているくらいで寒かった。バーミヤンまでの景色はとてもきれいだったけど、写真は撮れなかった。
荷物を背負ってるしかなりハードで計3時間くらいかかったかな。
17時にバーミヤンに到着した。
1000アフガニでいいと言っていたが、気持ちも込めて1300アフガニ渡した。
ハザラ人のおいちゃんサンキュー!!!
最後まで読んでいただきありがとうございます。